タイ食品医薬品局(FDA)と麻薬取締局はこのほど、バンコク都プラカノーン区にあるクラトム生産工場を摘発し、3億2000万バーツ相当の資産を押収した。向精神薬を無断販売した容疑などで4人を逮捕した。
カオソッドの報道によると、現場はバーンチャーク地区ウドムスック51のソイ・プラウィットにある工場。当局は、咳止めシロップ2万7500本と、トラマドール錠5万個、ゾピクロン錠1000個、ジアゼパム錠1500個を押収。さらに、土地や家、自動車など、総額3億2000万バーツ以上を押収した。
当局は6月14日、米国の麻薬取締局と共同で、米国など数カ国に向けてタイから輸出された第2種麻薬を押収。その後の調査で、容疑者4人の逮捕状を請求していた。
容疑者らは、2年以上にわたり工場を違法運営。咳止めシロップなどをクラトム水に混ぜ、バンコクで販売していた。子どもが飲みやすいよう、香料や着色料も使用していた。
クラトムは東南アジア原産の植物。疲労回復や鎮痛の漢方薬として使用されてきたが、覚醒剤に似た効果(過活動、過覚醒、動機)も見られる。