ホルムズ海峡付近で、イラン革命防衛隊がタイ船籍の貨物船を攻撃し、乗組員3人が行方不明になっている事件で、タイ政府は12日、イラン駐タイ大使を召還し、説明と謝罪を求めた。
タイラットなど現地報道によると、外務省のシリラック次官補は、ヘイダリ駐タイ大使にタイし、「最も強い抗議」を表明。イラン当局に謝罪と事件の真相解明を求めた。ヘイダリ大使は哀悼の意を示し、タイの抗議を速やかにイラン政府に伝えると話した。
攻撃を受けたタイ船籍「マユリー・ナリー」号を所有するプレシャス・シッピング社(PSL)によると、船から脱出した乗組員20人はオマーンに上陸し、ホテルに滞在。早期の帰国へ向け、在タイ王国大使館と調整中だという。
また、オマーン海軍が行方不明の乗組員3人を捜索している。PSLは、「今回の事件を深く悲しんでいる。乗組員全員を支援するため、緊急に行動している」と声明を発表。ホルムズ海峡を通過した理由について、航行リスクの徹底的な評価と、海上保安専門家、保険会社、その他関係者との協議で決まったと説明した。
同社は、保護措置を強化すれば通過できると判断。マユリー・ナリーが戦争リスク保険を含む保険に加入していることから、ホルムズ海峡の航行に対して当局から警告はなかったとしている。
行方不明の乗組員3人は、電気技師のキアティサックさん(ノーンブワラムプー県出身)、船舶技師のパーヌポンさん(サムットプラーカーン県出身)、整備士のチャワリットさん(ターク県出身)。3人は機関室の担当で、攻撃を受けた際、船をコントロールするために船内に残ったとみられる。機関室に閉じ込められたとの情報もある。
キアティサックさんの友人で親族でもある、地域保健センター職員のモンティエンさんは、キアティサックさんがウドーンターニーで職業訓練校を卒業し、以来PSL社で30年勤務していると話した。キアティサックさんが最後に帰省したのは5~6カ月前で、今回の出航が最後の任務だと話していたという。