仏大手調査会社のイプソスはこのほど、タイの消費者のライフスタイルに関するレポートを公開し、タイでは「今日の幸せが大切。明日のことは後で考える」という価値観を持つ人の割合が世界50カ国で最も高いことが分かった。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、同社は2024年の世界の消費者行動の変化に関するレポート「イプソス・グローバル・トレンド2024」を公表。調査は2024年2月から4月、世界50カ国の5万人を対象に実施し、タイ国民1000人(20~74歳)が参加した。
同社マネージングディレクターのウッサナー・チャンクラム氏は、タイの消費者の進化は重要な転換点に達していると述べた。調査対象のタイ人の72%が「今日の幸せが大切。明日のことは後で考える」と回答し、アジア太平洋地域の平均値66%を上回ったほか、世界50カ国で最高値を記録した。
また「今日を生きる」という価値観の理由として、「将来が不安定だから」と回答したのは84%。アジア太平洋地域の平均値68%を上回り、世界50国で最高値だった。
タイ人は現実世界と仮想世界の両方の自己イメージを重要視。「インターネット上に投稿する写真がより良く見えるよう商品・体験を購入する」と回答したのは65%。仮想現実のアバターが好印象になるよう金銭を払う人も少なくないという。
商品宣伝では、インフルエンサーの役割が現実・仮想世界の両方で重要度が増している。「買い物する際はSNSのお気に入りのインフルエンサーを参考にしている」と回答したのは58%。アジア太平洋地域の平均値は44%だった。
健康関連製品・サービスは、消費者が「自分自身で購入を決定したい」と考える分野で、「自分の健康に関する決断をより詳細に管理したい」と考える人は84%、「医師の助言だけでなく、自ら健康管理に関する情報を調べる」と回答したのは82%だった。