世界銀行は3日、最新の報告書「タイ経済モニター」で、タイの経済成長率が2025年は1.8%、2026年は1.7%に鈍化する見通しだと発表した。2月に予測した2.9%と2.7%から大幅に下方修正した。
タイラットの報道によると、世銀はタイの経済成長率の減速について、中国からの旅行者の減少による輸出と観光業の低迷、国内需要の弱さが原因だと指摘。観光業の回復は予測より遅く、今年の外国人旅行者数は3740万人の見込みで、昨年より減少すると予測した。
また、国内政治の不確実性により2026年度予讃の執行が遅れ、公共投資の抑制が民間投資に波及する可能性もあると指摘。
一方、貿易摩擦が緩和し、民間投資が緩やかに増加すれば、今年の成長率は2.2%に達する可能性もあるという。国内総生産(GDP)の約6%を占めるデジタル経済が、タイの成長を促進し、雇用や生産性を向上させるとしている。