日本政府は1日、タイ・バンコク都とパタヤ市(チョンブリー県)の性産業従事者などの社会的弱者支援のため、265万6600バーツを供与したと発表した。移動カウンセリング車2台とHIV移動検査用車1台、フードトラック1台を整備した。
支援は、草の根・人間の安全保障無償資金協力によるもの。同県バンラムン郡の支援団体「スウィング(Service Workers in Group Foundation)」で3月27日、引渡式典があり、米国国際開発庁(USAID)アジア地域開発外交使節団長のスティーブ・オリーブ氏や、タイ・オランダ・オーストラリアHIV共同研究所ディレクターのパヌパーク・プラパン氏、ラヨン県第6地区タイ国家保健副事務局長のイースントン・ウィシット氏、パタヤ市行政機構長のガンピチェット・ポラメト氏、スウィング執行委員長のソンサンパン・チャリダーポン氏、在タイ日本国大使館の西岡達史臨時代理大使ら関係者が出席した。
スウィングは、国内で性産業従事者が最も多い両都市で、HIV移動検査やカウンセリングサービスを無償提供している。バンコク都では、屋外に机や椅子を並べた、プライバシーを保護できない簡易的な設備で実施。適切な検査環境が確保できていなかった。
また、社会的弱者向けに実施している食料や生活必需品の配布活動は、借上車両を使用。十分な活動ができていなかった。