タイのタクシン・シナワット元首相は、親密な関係で知られるカンボジアのフン・セン前首相との関係が終わったと話し、タクシン氏の娘で現首相のペートンターン・シナワット氏に対する攻撃に「衝撃を受けた」と述べた。
公共放送PBSなどの報道によると、タクシン氏は9日、ネイションTVで生放送された「ネイション55周年独占トーク」に出席。ペートンターン・シナワット首相とフン・セン前首相の電話音声流出事件などの課題について討論した。
タクシン氏は、フン・セン前首相について、「かつては兄弟のように親しかったが、娘に対する仕打ちは本当にショックだ。彼との関係は終わらせる」と語った。
タイとカンボジアの両軍は5月28日に国境地帯で衝突し、カンボジア兵1人が死亡した。タクシン氏は両国の関係悪化の過程を振り返り、同日以降、カンボジア軍が国境に軍を動員したとの報道を受け、「激怒した。フン・セン氏の通訳に電話を掛け、『上司に伝えてくれ。我々の子どもたちは両国の首相だ。今、戦争するのか?』と問いかけ、軍を撤退させるよう要求した」と話した。
ペートンターン氏の首相職停職処分後、タクシン氏はフン・セン氏に「あなたの行為は、あなたにも私にも損害を与えた」とメッセージを送ったという。