ジェトロが10日発表したデータによると、2023年度のタイにおける日本食レストラン数は、前年比8%増の5751店で、バンコク都と近郊5県、地方を含む全地域で増加した。
タイ国内の外食利用客・売上は、コロナ禍前の2019年比で80~90%まで回復。日本食レストランは、調査を始めた2007年から毎年増加している。
一方、寿司店は急激な店舗数増加に伴う競合などが原因で、前年から店舗数が減少。ラーメンやすき/しゃぶ、居酒屋、焼き肉などは増加傾向にある。
日本食レストラン事業者の抱える課題としては、食材費や人件費の高騰があった。
地域別の2023年店舗数は、バンコク都で前年比8.7%増の2602店、近郊5県(ナコーンパトム、ノンタブリー、パトゥムターニー、サムットプラーカーン、サムットサーコーン)で同8.4%増の850店、その他の地方で同7.1%増の2299店だった。
業種別の店舗数は多い順に、寿司1372店(前年比4.1%減)、日本食1354店(同6.4%増)、ラーメン741店(同21.3%増)、すき/しゃぶ453店(同17.4%増)、居酒屋437店(同18.4%増)、焼肉417店(同22.3%増)、喫茶291店(同4.7%増)、丼専門169店(同1.2%増)、カレー/オムライス158店(同12.1%増)、洋食144店(同11.6%増)、揚げ物136店(同10.6%増)、鉄板お好み48店(同12.7%減)、蕎麦うどん31店(同47.6%増)だった。
複数店舗を持たない個人店舗数は、前年比12.5%増の2191店。複数店舗を持つ日本食レストランのブランド数は、前年の457店から488店に増加している。
調査は、2023年8月から10月末、日本食や日本風にアレンジされた料理を提供し、日本食メニューが過半の外食店を対象に実施。11月から12月末に18社からヒアリングを行った。