タイメディアのバンコクビズは、タイ証券取引所(SET)に上場している大手外食産業の2023年1~3月期業績を調査した。新型コロナウイルス感染症の影響が多少残っているものの、外国人旅行者や国内消費の増加で、店内飲食が復調しているという。
タイスキチェーンでやよい軒などを運営するMKレストラングループ(MK)は、売上高が前年同期比17%増の40億8900万バーツ、純利益は20.1%増の3億2500万バーツだった。傘下のブランド別売上高は、MKレストランが最も多く74%、やよい軒が18%、レーム・チャルーン・シーフードが6%などとなっている。
店内飲食は昨年の75%から84%に増加。テイクアウトは9%から6%に、デリバリーは16%から10%に減少し、外食の回復がうかがえた。
一方でバンコクビズは、同社が直面している課題を「経費」と指摘。1~3月期は従業員の給料や光熱費、家賃の費用が15%増え、23億700万バーツに達している。
続いて、ザ・ピザカンパニーやアイスクリームレストランチェーンのSwensen'sを展開するマイナーフードは、1店舗当たりの売上高が前年同期(4.2%)から平均11.4%に成長し、売上高は前年同期(11.5%)から19.9%に増加した。1~3月期に稼働している店舗数は2540店で、前年同期から130店舗増えた。
ZENグループは、売上高が前年同期比32%増の9億1300万バーツ、純利益は374%増の3800万バーツだった。1~3月期は5店舗(直営店2店舗、フランチャイズ3店舗)を新設した。
日本食レストランなどを展開するOISHIグループの売上高は、16.2%増の14億6700万バーツだった。レストラン・デリバリー共に売上げが増加している一方、食材の高騰などの運営コスト上昇が利益に影響しているという。
ベーカリーショップ最大手のS&Pシンジケートは、売上高が12%増の14億3600万バーツ、純利益は17%増の1億480万バーツだった。デパート、空港、病院などの店内飲食が62%増加した。
デザートカフェを展開するアフターユーは、売上高が33%増の2億6400万バーツ、純利益は127%増の3400万バーツだった。店内飲食の回復と店舗新設が奏功した。