トヨタ自動車は3日、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルのタイでの実現へ向け、タイ最大手複合企業のチャルーン・ポーカパン・グループ(CP)、大手セメント製造企業のサイアム・セメント・グループ(SCG)と、協業基本合意書を締結したと発表した。
合意書には、トヨタなどが出資する商用車事業会社で、カーボンニュートラル社会の実現を目指しているCJPTも加わる。
エネルギー、データ、モビリティの3領域で取り組みを進め、タイの経済特区でエネルギーを「つくる」・「はこぶ」・「つかう」自立循環型の社会実装を実施し、効果を検証する。CPの交通サービス事業を担うTrue Leasingも参画するという。
CPのSoopakij Chearavanont会長は、「タイに恩返ししたいという強い想いで進めてきた検討が、順調に進展していることを大変心強く思っている。プロジェクトを着実に実行に移し、志を同じくする仲間とオープンな姿勢で協力していきたい」と述べ、SCGのRoongrote Rangsiyopash社長兼CEOは、「このプロジェクトは、カーボンニュートラルや温室効果ガス排出量ゼロを達成するというタイの目標に向けて、地球温暖化の危機に対する産業界の協力を促す重要な役割を担っている」と述べた。
トヨタの佐藤恒治社長は、「昨年12月の合意から、迅速に次のステージに進めることを大変うれしく思う。あらゆる選択肢を通じ、タイの実情に合ったカーボンニュートラルへの『山の上り方』を皆様とともに考えたい」と語った。