4日午前3時、タイ警察は、不法入国してGPS(全地球測位衛星システム)追跡装置を搭載したドローンを飛行させた疑いで、カンボジア国籍の男を逮捕した。容疑者は南部プラチュワップキーリーカンの空軍基地を標的にしていたという。
マティチョンなどの報道によると、容疑者は4日午前3時にタイへ不法入国。午前4時頃、東部チャンタブリー県ポーンナムローン郡のバーンレーム検問所付近でドローンと電子機器(GPS)を所持していたため、警察が逮捕した。
調べによると、容疑者は、GPSと思われる箱(約7.6×7.6センチメートル)を持ち込み、プラチュワップキーリーカン県の空軍基地(第5飛行隊)の上空にドローンを飛行させようとしていた。2台目のドローンで手榴弾を投下し、3台目で迫撃砲弾を落下させる計画だったという。
当局は、容疑者が基地の対ドローン防衛システムをテストし、将来のドローン攻撃の目印となるGPS装置を設置する目的だったと見ている。
空軍は全国の基地に警報を発令。カンボジアの工作員が、ドローン攻撃の準備のためにGPSを投下する可能性があるとして、徹底検査と警戒を呼び掛けた。
また、東北部ブリーラム県の地元当局は3日、正体不明のドローン2機を発見し、押収したと明らかにした。県当局者とラハーンサーイ群の防衛ボランティアのパトロールチームが、同郡で低空飛行する2機のドローンを発見。チームはドローンを追跡し、棒を使って撃墜に成功したという。カメラやメモリーカードは搭載されていなかった。県当局と警察は、操縦者を捜査している。