10月23日から乾季入りしたタイだが、長引く雨の影響でインフルエンザの患者数が減少していないとして、タイ政府が警戒を呼び掛けている。今年の患者数は全国で94万人。死者は100人に達した。
カオソッドなどの報道によると、タイ政府のアイリン・パンリット副報道官は20日、気候変動の影響で10月19日から11月15日の1カ月間に5つの病気の患者数が増加したと明らかにした。
増加した病気の内訳は、インフルエンザ16万1940人、下痢6万2157人、肺炎3万5953人、RSウイルス感染症9698人、食中毒8375人。
1月1日から11月14日までのインフルエンザ累積感染者数は94万869人で、死亡は100人。人口10万人当たりの罹患率が最も高いのは5~9歳で、死亡率が最も高い平均年齢は61歳。
11月の患者数は減少傾向にあるが、刑務所や学校、研修センターでクラスター発生が続いた。最も多く検出したウイルス株はA/H3N2型(76%)で、次いでA/H1N1型、B型種と続いた。
死者100人に関するデータによると、年齢は1歳~95歳。中央値は61歳。死者の57%は、腎臓病や高血圧、脳血管疾患、肺炎などの基礎疾患があった。94%はインフルエンザ予防ワクチンの接種歴が無かった。
政府は、乳幼児や高齢者、妊婦、基礎疾患を持つ人など高リスク者に対し、インフルエンザ予防接種を受けるよう呼び掛けている。