タイ連立政権の中核与党タイ貢献党は、タイとカンボジアの国境紛争について、シナワット家とフン・セン家の個人的な対立が原因ではなく、タイの積極的なカンボジアの詐欺拠点取り締まりに対するカンボジア側の不満に起因すると主張した。
タイ地上波テレビPPTVの報道によると、同党のダヌポン・プンナカンタ議員は27日、カンボジアを拠点とする国境を越えたオンライン詐欺組織の摘発が活発化したため、カンボジアの指導者は不満を抱えていると話した。
ダヌポン氏は、国境を越えたサイバー犯罪に対処するため、ミャンマー、ラオス、カンボジ政府に三者間メカニズム設立への協力を要請。だが、カンボジアが参加を拒否していると指摘した。
また同氏は、カンボジアのフン・セン上院議長の側近で、カンボジア詐欺組織の支援者であるコック・アン容疑者に対し、国際犯罪に関与した容疑でタイ警察が8日に逮捕状を発行したことにも言及。
当局はコック・アン容疑者の多額の資産を凍結。国際的な法的措置を進めるため、インターポールと協力するなど、カンボジア詐欺拠点への取り締まりを強めていた。