24日午前8時20分、タイ・カンボジア国境にあるタムアントム寺院(東北部スリン県)で、両国軍が衝突した。タイメディアは、寺院から約200メートル地点からカンボジア兵が発砲を開始し、タイ側が応戦したと報道。カンボジア兵は住民を盾にしているため、タイ軍の応援は困難な状況だという。
カオソッドなど現地報道によると、23日午後、東北部ウボンラーチャターニー県チョンアーンマーの国境付近で、パトロール中のタイ兵士が地雷を踏み、4人が軽症、1人が右足を失う重傷を負った。調査の結果、タイ軍第2軍管区は、カンボジアが新たに敷設された対人地雷と見ている。
タイ政府は事件を受け、東北部の4検問所(チョンアーンマー、チョンサンガム、チョンチョーム、チョンサーイタクー)の閉鎖を指示。新たな地雷の敷設を防ぐため、スリン県のタムアントム寺院とタークワイ寺院の封鎖を決定した。
政府の決定を受け、タイ軍は24日午前7時35分、タムアントム寺院の国境を有刺鉄線で封鎖。カンボジア軍も寺院に通じた道路に面して銃器を設置し、偵察ドローンを使用した。その後、ロケットランチャーで武装したカンボジア兵6人が有刺鉄線まで近づいたため、タイ軍は交渉を試みたが、寺院から200メートル東の地点でカンボジア兵が発砲したという。
発砲を受け、タムアントム寺院への観光客の立ち入りは禁止された。