タイの国家地震対策センターは、カンボジア国境で16日発生した地雷によるタイ軍兵士負傷事件を受け、カンボジアによる対人地雷の使用を非難する声明を発表した。カンボジアに対し、事件の捜査と関係者の責任追及、タイの地雷除去活動への妨害停止を求めている。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、同センターは、7月16日にウボンラーチャターニー県ナムユーン郡のチョンボック国境地域で発生した対人地雷の敷設ついて、深刻な懸念を表明。カンボジア側の違法な作戦があったと非難し、事件の徹底的な捜査と関係者への法的措置、明確で具体的な責任追及と再発防止を求めた。またタイの地雷除去活動への妨害を止め、協力するよう求めている。
事件により、タイの兵士3人が負傷。うち1人は片足を失う重傷。爆発物専門家による調査の結果、地雷は新品で、タイ領内の複数箇所に敷設されたばかりだと分かった。
また、敷設されている対人地雷はタイ軍が所有する武器装備に無いもので、兵士だけでなく、地域住民の安全に重大な影響が及ぶと言及。同センターは、カンボジアの行為を強く非難し、対人地雷の使用・生産・貯蔵などを禁止するオタワ条約に違反すると指摘した。