タイ中小企業開発銀行が3日発表した、今年第1四半期(1~3月)の中小企業景況感指数は52.36で、前四半期(67.81)から15.45ポイント下落した。不透明な政府の経済政策や業績への懸念から、流動性が低下する可能性がある。タイと世界経済の減速で購買力も低下しているという。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、タイ中小企業開発銀行は、SMEリサーチ・アンド・インフォメーションセンターとタマサート大学リサーチ・アンド・コンサルティング研究所と共同で、全国の中小企業500社を対象に調査。
産業別では、観光業の指数が他業種より高かった。1~3月はイベントが多く、順調な国内消費が継続しているという。約6割が今後の業績改善に期待しており、流動性や投資、雇用が他業種より増加する可能性がある。
一方、建設請負業の信頼指数は低下した。最低賃金や燃料費の上昇により、運営コスト増加への懸念が高まった。
3カ月後(第2四半期)の中小企業景況感は、観光シーズンの影響で57.41に上昇する見込み。国内消費の改善と、政府の経済刺激策の明確化を期待しているという。