月面資源開発に取り組むスタートアップ企業のispace(東京都中央区)は17日、タイ高等教育・科学・研究・イノベーション省監督下にある、地理情報・宇宙技術開発機関(GISTDA)との間で、月着陸船のタイ国内での開発を通じた能力構築と、月面実証実現に向けた共同検討を行う覚書を締結したと発表した。
同社によると、国家宇宙実験・探査プログラムの一環。16日にタイ・バンコクで開かれた、日タイ宇宙産業協力フォーラムで署名式があった。月面におけるライフサイエンス分野の研究・実証に加え、タイのアルテミス計画への参画を加速させることが目的。
覚書に基づき、GISTDAはプロジェクトの計画立案、実施、評価を主導。関連するタイの研究機関や企業との調整を実施する。ispaceは、同社が開発する月着陸船「へライフサイエンス・ペイロード」を搭載するための技術的インターフェースの調整を通じ、GISTDAを支援する予定。
ispaceとGISTDAはこれまでに、衛星開発・衛星通信サービスを展開するmu Spaceと共同で、月面探査プログラム実施に向けた協業に関する覚書を締結。今回の合意は、協力範囲を拡大し、ispaceとGISTDA両者の関係を発展的に強化するものになる。
ispace 代表取締役CEO & Founder の袴田武史氏は「タイ国産ペイロードの開発実現に向け、GISTDAとの協力を一層深め、日本の産業界とも連携しながら、技術的・産業的な支援を着実に進めていく」とコメント。
GISTDA長官のPakorn Apaphan氏は、「今回の締結を皮切りに、宇宙探査の新たな可能性を切り拓き、日本の宇宙産業との連携のもと、タイの技術力強化を図っていく」と話した。