神棚や神具の製造販売「神棚の里」を運営する静岡木工は1日、タイ財閥サハグループが運営する日本をテーマにした複合施設「Jパーク」(東部チョンブリー県シーラーチャ郡)内に創建される「シラチャ小國神社」の社殿を建設したと発表した。同社が海外で屋外用社殿を建設するのは初めて。
同社によると、「シラチャ小國神社」は、同施設の開業10周年を記念し、地域の日本人とタイ人の更なる交流活性化のために創建。静岡県森町に鎮座する遠江國一宮・小國神社の神霊を分け遷した。
社殿の高さは台座を含め約3メートル、幅1.5メートル。宮大工が1年以上かけて日本国内で製作。コンテナ船でタイへ搬入し、現地で日本の宮大工3人とタイの作業員15人が協力して設置作業した。
社殿の木鼻には龍や獅子をあしらい、本来は鶴が施されることが多い蟇股(かえるまた)には、タイ文化にも重要な役割をもつ「象」を施している。
神社本庁に所属する静岡県内の神社が海外に分社を構えるのは初めて。10月25日(金)には「シラチャ小國神社・創建奉告祭(そうけんほうこくさい)」を実施。小國神社の神職が出向して奉仕し、タイと日本から約60人が参列する。
遠江國一宮・小國神社は、西暦555年創建。