タイのスバル車正規販売代理店TC スバルは29日、タイ国内でのスバル車の生産を12月30日に終了すると明らかにした。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、TCスバル・ゼネラルマネージャーのシュリーティッピ氏は、アセアン・中国事業を管理する親会社のタンチョン・インターナショナル(TCIL)が、香港証券取引所に報告したと述べた。
経済やビジネス環境の変化で、適正価格での販売が困難になったことが要因。タイとベトナム、マレーシア、カンボジアで販売するスバル車は今後、日本からの輸入に頼ることになる。
現時点で生産されたスバル車は、完売するまで販売を継続する。アフターサービスも続ける。
現在のスバル車の月平均売上台数は、70~80台。生産を終了する年末までの需要には、十分対応できるという。販売価格は調整する可能性もある。
TCILは、東南アジアのスバル車の正規販売代理店。2017年2月、富士重工業と自動車組立の合弁会社タンチョン・スバル・オートモーティブ・タイランド(TCSAT)を設立。タイ中部ラートクラバン工業団地に総面積10万平方メートルの工場を建設した。投資額は約50億バーツで、TCILが74.9%、富士重工業が25.1%を出資した。
タイと外国人従業員約400名が在籍。年産目標は6000台で、最大年産力は10万台。
タイの自動車市場は、中国メーカーの参入などで競争が激化。タイ国内でのスバル車の販売は、2019年の3952台から減少が続き、2023年には約1000台まで落ち込んでいた。