タイ軍とカンボジア軍の再衝突を受け、アヌティン・チャーンウィラクン首相は8日、国家安全保障会議に出席し、国際法と自衛権に基づき、タイの主権と領土を守ることが政府の最優先事項だと述べ、必要に応じて軍事力を行使する準備ができていると表明した。
クルンテープ・トゥラキットなどの報道によると、軍事衝突が発生した東北部では、銃声を聞いた住民らが荷物をまとめ、避難を急いだ。軍によると、国境4県で住民7割の避難が完了。
タイ教育省は、国境5県の学校641校に一時閉鎖を命令。スリン県145校、シーサケート県170校、ウボンラーチャターニー県54校、ブリーラム県127校、サケーオ県147校が休校となった。
軍によると、8日午後時点で、タークワイ寺院付近では激しい衝突が発生。タイ空軍のF16戦闘機は、チョンアンマ国境近くのカジノと、プラサートタークワイ遺跡近くのカンボジアのケーブルカーを爆撃した。軍報道官によると、カジノはドローンなどの軍事基地だという。
スチャート・チョムクリン副首相兼天然資源・環境大臣は、影響を受けた住民に迅速な支援をするよう、天然資源・環境省傘下の期間に指示。サケーオ県では、国境近くの4病院で、外来と入院サービスを一時停止した。
またタイ第2軍管区は、軍事作戦に関する画像や情報をソーシャルメディアで共有しないよう国民に協力を要請。重要情報を敵に分析され、現場の人員の安全や国家安全保障が危険に晒されると警告した。