在タイ日本国政府によると、日本政府はこのほど、中部カンチャナブリー県サンクラブリー郡の診療所新設費用として、総額498万6900バーツの支援を決定した。
同大使館によると、令和7年度草の根・人間の安全保障無償資金協力によるもの。同郡ノンルー地区のフアイマーライ村に、診療所1棟(1階建て516平方メートル)を新設。内診台などの医療機器11品目と、停電時起動用発電機などの事務備品10品目の整備を支援する。
同郡は、ミャンマー紛争の避難民らなど、社会保障を受けられない多くの移民が暮らす地域。同村では個人医院のサーン・ジャイ・ディー・クリニック(SJD)がクリニックを開設し、低額で診療サービスを提供してきたが、レントゲンなどの設備が無く診療室も不足していた。
また、隣村に立地するバンドンヤン難民キャンプは、米政権の援助資金停止を受けて医療危機に陥り、同地域では近隣病院の協力体制が求められている。
同大使館は、「支援により、年間約6100人が適切な医療を受けられるようになる。バンドンヤン難民キャンプの住民の医療アクセス向上も期待できる」としている。