タイ国家警察庁のキティラット長官は25日、「中国人の犯罪グレー組織」や違法行為目的で入国する外国人などの国際犯罪組織対策として、5月1日から始動するデジタル到着カードを活用する方針を明らかにした。
マティチョンの報道によると、キティラット長官は、タイが国際犯罪ネットワークの中継地点として利用されていることが大きな問題の1つだと指摘。タイ人を騙して隣国へ連行し、コールセンター詐欺組織で強制的に労働させるなど、国の治安や印象に悪影響を与えていると述べた。
対策の一環として、2025年4月30日まで提出免除となっているタイを出入国する外国人旅行者を対象とした出入国審査用紙「TM6カード」を、「タイデジタル到着カード(TDAC)」として5月1日から復活させる。タイに入国する外国人は、入国前にオンラインでTDACへの登録が義務付けられる。
TDACシステムは犯罪容疑者などの治安機関のデータベースにリンクし、不審人物の発見に役立つという。
タイ入国管理局によると、TDACの導入は入国管理法 B.E. 2522 に基づく措置で、タイに入国する旅行者の手続きを円滑にすることが目的。タイに入国するすべての非タイ国籍者は、陸路、海路、空路を問わず、オンラインでTDACへの登録が必要。登録はタイ到着の 3 日前(到着日含む)から可能。