タイ憲法裁判所は13日、カンボジアのフン・セン前首相との電話会談の対応をめぐり、ペートンターン・シナワット首相兼文化大臣の首相職罷免を求めた訴訟の判決を8月29日に下すと決定した。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、同裁判所は13日、ペートンターン首相と国家安全保障会議の証言聴取を21日に実施し、27日に最終弁論を開くと発表。29日午前9時30分から裁判官が判決を議論し、同日午後3時に発表する予定。
ペートンターン首相は6月15日、カンボジアとの国境検問所や係争地での争いをめぐり、フン前首相と電話会談。フン前首相は18日、電話会談を録音した音声をソーシャルメディアに漏洩。ペートンターン首相が親しみを込めてフン前首相を「おじさん」と呼んだり、タイ軍の上級司令官に軽蔑的な発言をしたりする様子が拡散され、タイ国民の間で大きな問題となった。
ペートンターン首相は音声の内容について、国民に不安を与えたと謝罪。自身の発言について、交渉術に一環だと説明した。
上院議員グループは7月1日、漏洩した会話音声の内容は重大な倫理違反だとして、ペートンターン首相の首相職停止を求め、同裁判所に提訴。同裁判所は、判決が出るまでの間、ペートンターン首相の首相職停止を決定していた。