タイ工業連盟(FTI)の発表によると、11月の産業景況感指数(TISII、100以上で好感)は、前月比2.3ポイント増の91.4で、2カ月連続で上昇した。新年のお祭りに備えた注文が増加した。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、年末年始の備えのほか、米国の新たな貿易政策に備える国からの注文が増加。コンピューターや周辺機器などの輸出も増加した。
また今年1月1日から11月24日までの外国人旅行者数は、前年同期比28%増の3131万3787人。観光収入は1兆4664億800バーツ。観光シーズンに入り、官民が全国で観光促進イベントを開催し、内需にプラスの効果を与えている。
1~9月の海外直接投資(FDI)の増加もプラス要因。タイ投資委員会(BOI)へ申請した海外企業は前年同期比64%増の1449事業。投資額は同38%増の5466億1700万バーツ。特にデジタル産業は投資額が同1万3176%増の902億6200万バーツと、驚異の伸びを示した。2025年度予算の支給も開始し、より多くの資金が経済に流入している。
FTIのアピシット副会長は、11月のマイナス要因として南部の水害を挙げた。地域の製造業と経済に大きな被害が発生し、被害額は推定約14億バーツ。
2024年第3四半期の不良債権(NPL)は1.2兆バーツで、前年同期比14.1%増加した。10月の自動車販売は3万7691台で前年同月比36.1%減少し、過去54カ月で最低を記録している。
3カ月後予測指数は98.4から96.7に低下。経営者は、米国の新貿易政策や中国製品の流入が国内企業に影響することを不安視している。