3日午前0時頃、タイ北部チェンマイ県ムアンチェンマイ郡にあるラームチャーン寺院の壁に、スプレーの落書きが見つかった。同寺院の住職が同日9時55分、警察署に通報。警察は犯人とみられる外国人の男を捜索している。
現地報道によると、見つかったのは黒のスプレーなどで描かれた英語の文字と家のような絵。地元の芸術家が描いたゾウの壁画の側に描かれていた。
同寺院では最近、壁への落書きが相次ぎ、数十万バーツの費用をかけて壁面の塗り直しをしてきたという。犯人が見つからず、1万バーツの懸賞金を掛けたが捕まえられなかったため、寺院は周辺に監視カメラを設置。住職は今回、警察に監視カメラ映像を提出した。
監視カメラ映像で、犯人は米国人旅行者だと判明。バイクに乗り1人で寺院まで来て、壁にスプレーでペイントしている場面を確認したという。
警察によると、犯人はすでに航空機でチェンマイを出発。犯人の行き先は不明だという。住職は、「犯行は複数回に上る。法的措置を取り、和解も受け入れない」と憤った。
同寺院は、650年以上の歴史を持つ14世紀創建の寺院。「繋がれたゾウの寺院」を意味する寺院で、中世にはゾウが飼育されていた。寺院には多数のゾウの像が展示されている。