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　第19回大阪アジアン映画祭で上映され話題を呼んだタイ映画『英題: Solids by the Seashore（邦題『今日の海が何色でも』）』が、2025年1月17日（金）からヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開される。

　タイ国政府観光庁によると、タイ南部の海辺の町で出会った二人の女性が、自然と惹かれ合う様子を美しく描いた作品。第28回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門では、「人間と自然をめぐるテーマを明確に提示し、不確かな未来への想像をかき立てる」と高く評価され、NETPAC賞（最優秀アジア映画賞）とLG OLED New Currents賞をダブル受賞した。

　タイは95%が仏教徒だが、映画の舞台であるソンクラー市はマレーシアとの国境に近く、イスラム教徒が多く住む地域。主人公シャティは、保守的な家庭で育ち、髪をヒジャブで隠すことが当たり前だった。ある日、彼女は防波堤をテーマにした美術展のためにやって来た金髪のアーティスト、フォンと出会う。対照的な二人は、お互いを知るにつれて惹かれ合い、アイデンティティへの葛藤を通じて、宗教や環境問題など様々な背景が描かれていく。

　解禁されたビジュアルには、シャティとフォンが抱き合う姿と、高潮から砂浜を守るために作られた防波堤の画像を配置。自然を守るために人間が作ったものが生態系に影響を与える様子を示しているという。

　予告編は、シャティがヒジャブを丁寧に着けるシーンから始まり、彼女の両親や結婚相手の姿が映し出されている。「結婚相手を決められるより、独身でいる方が大変なの」と語るシャティの声が印象的だ。二人が夜の街で無邪気に踊る姿からは、異なる環境で育った二人が理解し合い、喜びを感じる様子が伝わってくる。

作品情報
• タイトル: 今日の海が何色でも
• 公開日: 2025年1月17日（金）より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
• 配給: Foggy
• 監督・脚本: パティパン・ブンタリク（初長編監督作品）
• 出演: アイラダ・ピツワン、ラウィパ・スリサングアン
• 原題: ทะเลของฉัน มคี ลืน่เล็กนอ้ยถงึปานกลาง
• 英題: Solids by the Seashore
• 上映時間: 93分