タイ運輸省陸運局は、1日に児童と教師20人超が死亡したバス炎上事故で、バス運行会社が所有する車両5台を押収した。バス会社は車両を東北部ナコーンラーチャシーマー県の整備場に運び、違法に設置した圧縮天然ガス(CNG)が入ったタンクを取り外そうとしていたという。
公共放送PBSの報道によると、当局は事故後の検査のため、バス車両を所有・運行するシンナブート・ツアー社に対し、同社が所有するバス車両5台をロッブリー県の当局事務所へ移送するよう指示。同社がすぐに移送しなかったため、当局が車載GPSシステムを確認したところ、ナコーンラーチャーシマー県の民間整備場にあることが分かったという。
当局が整備場に向かったところ、整備士らが5台のバス車両からガスタンクを取り外していた。各車両に設置された11個のガスタンクのうち、6個が登録済みで、残りは未登録。会社側は証拠隠滅を図ったとみられる。
当局はシンナブート・ツアー社の営業免許と、タンクを設置した整備士の免許を停止した。
バンコク・ポストの報道によると、警察当局は1日に発生したバス火災事故の原因をガス漏れだと断定。点検を怠っていた未登録のタンクの1つからガスが漏れたとしている。