タイ中部サムットソンクラーム県の地元漁師ら約1400人は5日、チャルーン・ポカパン・フーズ(CPF)が外来魚ブラックチンティラピアの侵入の原因を作ったとして、CPFをバンコクの民事裁判所に提訴した。外来魚による損害に対し、約25億バーツの賠償を求めている。
バンコク・ポストなど現地報道によると、CPFは2010年、同県アムパワー郡の開発センターで実施する養殖研究のため、ブラックチンティラピアを輸入。漁師らの訴訟団は、外来魚の地元水路への侵入を防げなかったとしてCPFを非難している。
訴状によると、ブラックチンティラピアは2012年、同県アムパワー郡で初めて報告があり、タイ湾岸13件の水路に広がった。原告はCPFに対し、被害を受けた水路を修復するよう求めている。
補償は2団体に分かれており、1グループは地元養殖業者団体(会員1000人以上)。破壊された養殖エリア1ライ当たり1万バーツの収入損失の7年間分(2017年~2024年)19億8200万バーツの補償を要求している。
2グループ目の地元漁師団約380人は、2017年から7年間の収入損失(1日当たり500バーツ:年間18万2500バーツ)の補償を要求。また両グループは、天然資源に対する権利の侵害に対して、1人当たり5万バーツの追加補償を要求している。はおよそ。
さらに地元漁師代表54人は、政府18機関を職務怠慢として提訴した。