タイ各地で外来魚のブラックチンティラピアが繁殖し、政府が対策に乗り出している。タンマナット・プロムパオ農業・協同組合大臣は15日、バンコク都ラーチャテーウィー区のマッカサン地区でもブラックチンティラピアを確認したと報告した。
マティチョンの報道によると、同区の高速道路下にあるマッカサン沼で魚が大量死しており、住民が捕獲したところ、従来は生息していないブラックチンティラピアが混じっていたという。大量死の原因は不明。
タンマナット大臣は、同省が繁殖源を調査中だが、現時点で不明だと述べた。ブラックチンティラピアは西アフリカ原産。厳しい環境への耐性があり、繁殖が非常に早く、在来の水生生物や水草の大きな脅威になっているという。
バンコク・ポストの報道によると、CPフーズ社が2010年、ガーナからブラックチンティラピア2000匹を輸入。同社はサムットソンクラーム県の研究センターで、養殖研究をする許可を得ていたという。
同社は水産局に対し、ブラックチンティンピラは輸入後、3週間で死亡したため、埋めたと説明している。
漁業当局は駆除の一環として、ソンクラー県ラノート郡で17日、ブラックチンティラピアの捕獲大会を開催。住民や漁師に参加を呼び掛けている。また各地で捕獲キャンペーンや、ブラックチンティラピアを使った料理の実演も実施する予定。