タイ警察は、バンコクの高級ホテルで16日に遺体で見つかったベトナム国籍6人について、死因はティーカップに混入したシアン化合物を摂取したことだと発表した。6人は金銭問題を解決するために集まったとみられている。
公共放送PBSによると、水筒とカップ6個からシアン化合物が検出された。警察は、死亡した6人の中の1人であるベトナム国籍の女が混入させた可能性が高いとみている。
ホテル係員の証言によると、女は15日、遺体が発見されたホテルの502号室に1人で待機していた。係員は午後1時51分、ルームサービスの食事とお茶を502号室に運び、お茶の準備をしようとしたが、女が自分で用意すると断ったという。
防犯カメラの映像によると、係員は午後1時57分に退室。午後2時3分に5人が荷物を持って502号室に入室し、その後は遺体発見まで誰も外に出ていない。
警察によると、容疑者の女は夫と共に、他の5人を建設事業への投資に勧誘しており、死者の中には日本の病院建設事業に1000万バーツ相当を投資した夫婦も含まれていた。事業に進展が無いため、夫妻は女に対し、法的措置を取ったという。当初は日本で会う予定だったが、ビザの問題でタイに集まったとみられる。
死者のうち2人はアメリカ国籍も保有していたため、当局はベトナムとアメリカ大使館に連絡。米連邦捜査局(FBI)も捜査に参加した。