タイ商務省が発表した貿易収支統計によると、3月のタイの輸出額は前年同月比10.9%減の249億6060万ドル(8922憶9000万バーツ)だった。輸入額は261億2300万ドルで、貿易赤字は11億6300万ドル。輸出額が前年同月比で減少するのは、昨年7月以来8カ月ぶり。
プラチャーチャート・トゥラキットによると、同省貿易政策・戦略事務局(TPSO)のプーンポン・ナイヤナパコーン事務局長は、昨年3月の輸出額が非常に高かったことや、異常気象による農作物の収穫量減少が要因だと説明。世界経済の不確実性や、地政学的な緊張、購買力の低下、債務問題も影響していると述べた。
今年1~3月の輸出額は前年同期比0.2%減の709億9530万ドル(2兆5040億900万バーツ)。石油関連製品・金・軍需品を除いた実物部門は、同1.3%増。輸入額は同3.8%増の754億7050万ドル(2兆6920憶2300万バーツ)で、44億7520万ドル(1880億1700万バーツ)の赤字を計上した。
コメ需要は高水準で推移しており、インドネシア向けは同815.9%増。
中東の紛争やミャンマー情勢への警戒も必要だ。ミャンマー向け輸出の78%は、内戦による戦闘が勃発したメーソート国境検問所を経由。4月27日時点の現地の状況は落ち着いており、通常通り行き来できる状態だという。大型貨物車両の通行路は修復中。
今年第2四半期(4~6月)の輸出額は前年同期比2%増の見込み。コメやパラゴム、ドリアンなどの農産品輸出が拡大すると予測している。