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　タイのセター・タビシン首相は10日、5000億バーツを国民に配布するデジタルウォレット政策について、今年第４四半期に開始すると明らかにした。
　
　バンコク・ポストの報道によると、セター首相は会見で、デジタルウォレット政策が国内総生産（GDP）成長率を1.2～1.6％押し上げると述べた。2024年第１四半期の成長率は、前四半期の1.7％上昇に続き、年率1％未満に留まった可能性があり、大規模な経済刺激策が必要だと繰り返した。

　ネイションの報道によると、チュンラパン・アモーンウィワット財務副大臣は、同政策の３つの財源から資金調達すると述べ、2025年予算から1527億バーツ、2025年度農業共同組合銀行から1723億バーツ、2024年度予讃から1750億バーツになると説明した。

　デジタルウォレット政策は、与党タイ貢献党が選挙で目玉政策に掲げた経済刺激策。月収7万バーツ未満で、銀行残高が50万バーツ未満の16歳以上のタイ国民を対象に、１万バーツを支給する。対象者は推定5000万人。給付金は、商務省の登録店舗で、6カ月以内を期限に使用できる。

　登録店舗は小規模店のみで、燃料や娯楽品の購入、オンラインショッピングには利用できない。不正防止のため、登録店舗は収入をすぐに現金化できない仕組みにする。

　また１万バーツの支給は「パオタンアプリ」を通じて実施する予定だったが、政府はデジタルウォレット配布専用の「スーパーアプリ」を開発する。