荏原製作所(東京都大田区)と三菱電機(東京都千代田区)は12日、タイの三菱電機子会社ミツビシ・エレクトリック・オートメーション・タイランドが事業展開する産業用モータ、ポンプおよびダイカスト事業を、荏原に譲渡することで合意した。今後、関係当局の審査・承認を経て、2026年中に事業に関わる資産・その他権利・義務を荏原に譲渡する予定。
同社によると、三菱電機のFA制御機器などの開発・生産を行う名古屋製作所の新城工場(愛知県新城市)で製造する三相モータおよびIPM(Interior Permanent Magnet : 内部永久磁石)モータ事業も譲渡することで合意した。同工場で生産しているCNC(数値制御装置)用主軸モータ・サーボモータ事業は譲渡対象外で、三菱電機が荏原に譲渡した同工場の一部を活用し、事業を継続する。
事業譲渡により、荏原は産業機械の重要コンポーネントであるモータに関する日本とタイにおける生産設備などの資産や、設計・開発力、技術ノウハウを取得。三菱電機はFAデジタルソリューション事業や、シーケンサ・サーボ・CNCなどのコアコンポーネント事業へ経営資源を集中し、FAシステム事業の成長に注力する。