システム開発のロジザード(東京都中央区)は15日、タイの物流分野の人材育成のため、泰日工業大学(バンコク)と共同で、学生が物流現場のリアルな業務を体験できるイベント「Logizard x TNI WMS Experience 2025」をタイで開催したと報告した。
同社によると、開催日は2月19日。約30人の学生が参加した。イベントは4回目で、今年度は過去3回で実施してきた「アプリ開発型コンテスト」から趣向を変え、学生らは実際の倉庫業務に即した実技競技を体験した。
イベントでは、同社が提供する在庫管理クラウドWMS「ロジザードZERO」と、データ収集端末ハンディターミナルを学生が使用。入荷・ロケーション移動・ピッキング・出荷の一連の倉庫業務に挑戦した。
商品には、日本から持ち込んだ菓子を使用。学生らは本番前のトレーニングで、日本語パッケージに戸惑いながらも、試行錯誤と協力を重ねて操作スキルを磨いた。
本番では、学生らが10チームに別れ、2チームずつ対戦形式で競技を実施。評価は「正確性」「スピード」「チームワーク」の3項目で、全体の流れと連携力が問われる内容となった。
参加した学生らは、「実務の重要性を感じられた」「チームで協力することの大切さを学んだ」などと感想を述べていた。
同社は「タイの次世代の優秀な人材に、物流やそれに関わるシステムに関心を持ってもらい、タイの更なる経済発展に貢献したい」としている。
泰日工業大学は2007年6月に開学。タイ産業界で需要の高い分野(自動車、電機・電子、ICT、生産技術)に重点を置いた、実践的な技術と知識を持つ人材育成に注力している。