タイ転職エージェントRCXリクルートメントが9日公表した、タイ求人市場最新レポートによると、2025年の日本人を対象とした現地求人需要は依然として高い水準にあり、営業職と製造技術職が7割を占めることが分かった。
同社によると、タイには約8000社の日系企業が進出。近年では「駐在員」ではなく、「現地採用」というスタイルも増加し、日系企業による日本人の現地採用需要が安定的に存在しているという。
職種別では、営業職39%、製造業技術者30%、ITプログラマー8%、経理財務6%、コンサルティング4%など。タイに進出している日系製造業の多さと、日本人対応を必要とする営業職の根強い需要が背景にある。
現地採用の給与相場は、営業職6万~12万バーツ(約27万〜54万円)、製造技術職8万〜13万バーツ(約36万〜59万円)、IT職7万〜12万バーツ(約32万〜54万円)、経理・財務8万〜15万バーツ(約36万〜67.5万円)、コンサル職10万〜20万バーツ(約45万〜90万円)。
日本人現地採用の福利厚生の導入率は、賞与:年1〜4カ月分(会社と職種による)、ビザ&ワークパミット負担(導入率9割超)、健康診断(約8割)、携帯電話支給(約7割)、民間医療保険(約6割)、通勤手当:固定or実費支給(約6割)、赴任時の渡航費(約3割)、退職金制度(約3割)、住宅手当:5000〜1万5000バーツ/月(約2割)、一時帰国手当(約2割)。
同社はタイでの転職成功の秘訣として、専門スキルの習得やマネジメント経験の有無、語学力の強化を挙げている。
タイの在留日本人は約7万人。ビジネス環境や生活インフラの充実により日本人から人気が高いタイでは、日系企業の現地採用による日本人材需要が安定的に存在しているという。