住友ゴム工業は8日、ゴムノキの組織培養技術について、タイのコンケン国立大学と共同研究に関する協定をこのたび締結し、調印式を実施したと発表した。研究により、持続可能な天然ゴム調達に向けた取り組み加速を目指す。
同社によると、ゴムノキの苗木増殖で一般的に用いられているのは「接ぎ木」だが、同社はゴムノキの一部の組織を分離して試験管内で培養する「組織培養技術」の技術確立を進めている。「組織培養」由来の苗は、一般的な「接ぎ木」由来の苗と比較して、植え付け初期(1〜2年)の成長が早いことが確認されているという。
同社はコンケン大学との共同研究で、組織培養由来と接ぎ木由来のゴムノキの苗を比較し、生育や葉の形やなどを調査。データを取得して違いを評価し、収量向上に繋がるメカニズムを解明する。
また、ゴムノキ生産国であるタイの人材育成のため、将来的にコンケン大学からのインターンシップの受け入れも視野に入れる。