タイのセター首相は20日、自身の公式ツイッター(現X)で、タイ中央銀行(BOT)の金融政策委員会(MPC)に対し、4月の会合を待たずに特別会合を招集し、利下げを検討するよう要請した。プラチャーチャート・トゥラキットなど各メディアが報じた。
セター首相は、タイ国家経済社会開発評議会(NESDC)が発表した経済数値は、タイ経済が危機的状況下にあることを示していると指摘。NESDCも政策金利の引き下げを求めていると述べ、現行金利の2.5%を2.25%に引き下げるよう求めた。
バンコク・ポストによると、セター首相は20日の閣議後、「BOTを含む政府機関の独立性に関わることで、私に指示する権限はない」としながら「独立性があるからと言って、国民の困難を無視できるという意味ではない」と語った。
NESDCが発表した2023年と2024年の経済成長率予測は、従来予測の2.5%と2.7~3.7%を下回り、それぞれ1.9%と2.7%に下方修正。
NESDCのダヌチャ事務総長は、経済を推進し、家計や中小企業の負担軽減のために、BOTは金利の引き下げを検討する必要があると述べていた。