タイ選挙管理委員会(EC)は9日、下院総選挙に関する選挙不正を訴える苦情がこれまでに少なくとも133件寄せられ、107件が買収によるものだと発表。全国の複数地域で正式に調査を受理したという。
バンコク・ポストなどの報道によると、国家警察長官のキタラート警察大将は、票の買収や投票用紙の破棄、違法なアルコール販売など、複数の選挙法違反・刑事犯罪の報告があると述べた。
デイリーニュースによると、下院総選挙の投票集計中に判明した事件は以下の通り。
・パヤオ県第1選挙区第6投票所:選挙管理委員が、人気の無い場所で7~14枚の投票用紙を密かに投票箱に入れようとした。容疑者は逮捕後、「ある政党に雇われた」と供述した。
・パトゥムターニー県第7選挙区:開票現場の監視カメラが黒いビニール袋で覆われ、集計結果に食い違いも発生し、学生らが抗議活動。再集計の結果、タイ誇り党のリードから一転、人民党が圧勝した。
・コーンケーン県第10選挙区:開票結果を報告するウェブサイト「ECT Report」で、異常を確認。サイトでは「タイ誇り党の勝利」と発表しているが、投票所の投票ボードに結果が書かれておらず、係員らは全員帰宅していた。サムットプラーカーン県でも同様の異常が発生した。
・サコンナコン県第1選挙区:投票数が投票者数を105票上回る、投票用紙の不一致が発生。県選挙管理委員会は、選挙区・政党名簿・国民投票の3つの投票用紙を職員が同時に集計する際に混乱が発生したと発表した。
・ナーン県:選挙管理官が、投票用紙69枚を誤って破ったため、選挙管理委員会は開票作業を一時停止。再選挙を提案する準備を進めている。
・バンコク第20選挙区(タリンチャン区):候補者の名前と投票番号、選挙区を掲示した垂れ幕の番号が入れ替わっており、有権者に大きな混乱が生じた。
・パッターニー県:投票を待つ行列が長くなった場合、住民を早く解散させるため、国民投票に投票しないよう説得を試みた。
・シーサケート県第4選挙区:選挙管理委員会の職員らが開票場を取り囲み、写真撮影の禁止や、照明を落としたことで強い批判が起こった。
・南部地域:憲法改正の是非を問う国民投票に監視、投票所前に有力団体が現れ、有権者を説得しようとしていた。