タイ南部プーケット県では先月、同県の経済問題の解決に向けた官民合同委員会の初会合があり、渋滞問題を解決するための「プーケット島ボートタクシー事業」を検討した。11月中旬に予定していた試験運航を1カ月延期し、12月15日から30日に実施する。
プラチャーチャート・トゥラキットなどの報道によると、同事業は、観光客と住民に旅客船の利用を奨励し、交通渋滞の解決と移動時間の短縮を目指すもの。10年以上前から提案されていたが、モンスーン海域での運航や乗降場所の選定など、安全上の懸念から進展していなかった。
試験運航は、プーケット国際空港近くのナイヤンビーチからパトンビーチまでの西海岸沿いで実施。全長約31キロメートルで、片道約40分。車で通常90分、渋滞時は2時間かかる。長期計画では、主要観光ビーチがある西海岸沿いに停留所を14カ所設置する。
プーケット地方港湾事務が設置した運輸・物流統合に関する作業部会は、主要出発地点と到着地点に臨時浮桟橋を設置することを承認。民間企業が仮設設備を提供し、公共事業・都市・国土計画局が仮桟橋の設計を最終決定する。
プーケット都市開発連盟は、学術機関やデジタル経済推進庁と協力し、試験期間中にデータを収集・分析。事業の有効性や安全性、規制遵守を評価する。