タイ商務省外国貿易局(DFT)は、日本産米の輸入許可の緩和を検討している。現在の年間100万トンから、年間200~300万トンに輸入枠を拡大。代わりにタイ産米30万トンの輸入を日本に求める方針。
タイラットの報道によると、同局のアーラダー局長は、タイの政府・民間企業の代表団を7日から10日に日本へ派遣し、日本でコメ輸入を監督する農林水産省と、輸入米の品質検査を担当する検査会社、大手コメ輸入業者と協議したと話した。
同局は、タイの日本食レストランの提案を受け、日本産米の輸入拡大を検討。タイの農家は日本のジャポニカ米を生産していないため、国内のコメ価格に影響はないという。また、現時点で日本からタイへのコメ輸出は非常に少なく、年間2000~3000トンに留まっている。
日本は年間約728~764万トンのコメを生産する一方、年間消費量は800万トン超で、約70万トンの輸入が必要。日本は今年、前年比9%増の約40万トンのコメを輸入。最大の輸入国は米国で、タイ、オーストラリア、中国が続いている。
タイ産米の日本向け輸出量は、年間25万7000~33万6000トン。今年1~8月では、前年同期比19%減の約14万8000トンを輸出した。日本の消費者は短粒種を好むことが減少の原因だという。