タイ工業連盟(FTI)の発表によると、2025年1月の産業景況感指数(TISI、100以上で好感)は91.6で、前月比1.5ポイント上昇した。個人所得税を控除する「イージーEレシート政策」による内需の高まりや、輸出拡大が指数を押し上げた。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、FTIのアピシット副会長は、貿易相手国の需要が上昇して輸出が拡大したと述べた。米国や中国、欧州連合、CLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)で、在庫確保のための輸入が増加しているという。
1月16日から2月28日まで実施している政府の個人所得税控除キャンペーン「イージーEレシート」政策が刺激となり、国内消費額が700億バーツ増加。1万バーツ給付策の第2段階も実施したことから、国民の購買力が高まったと説明した。
正月や春節期間の外国人旅行者の増加や、政府の燃料費負担軽減策もプラス要因となった。
FTI傘下の1347企業を対象にした1月の調査によると、企業の不安感が緩和した項目は世界経済(50.4%)がトップ。次いで国内経済(48.5%)、為替相場(35.3%)、融資金利(25.0%)が続いた。一方、不安が増加した項目は内政(43.2%)がトップで、石油価格(39.1%)が続いた。
3カ月後指数予測は、前月の95.5から96.2に上昇。政府の債務救済措置や輸出増加が期待されている。