在タイ日本国大使館は20日、年末年始の安全対策について注意喚起を発出した。年末年始はスリや置き引き、空き巣などの窃盗や詐欺。多くの人が集まるイベントはテロの標的になる可能性もあるため、これまでに発出した注意喚起や「安全の手引き」を参考に、犯罪被害に遭わないよう十分注意するよう呼び掛けている。
同大使館によると、昨年以降、旅券や財布の紛失・盗難に関する相談が急増。今年1月から11月までの旅券に関する相談件数は243件(うち盗難は69件)で、昨年に引き続き高水準で推移しているという。
旅券や財布は第三者に取り出されやすいポケットなどに無造作に入れず、電車内やイベント会場などではバッグ(特にリュックサックや肩掛けバッグ)を体の前に持つように心掛け、紛失や盗難防止に努めるよう呼び掛けている。
またお金やクレジットカードの抜き取り被害も増加。バンコク都内では以前から、ドバイから来たと称する男性(又は男女)から「お札を見せてほしい」などと声を掛けられ、やり取りをしている間に現金やクレジットカードを抜き取られる、いわゆる「お金見せて詐欺」被害の相談が後を絶たず、引き続き被害相談が多数寄せられている。
7月頃からはバンコク中心部で、外国人女性から「その帽子どこで購入されましたか」などと話し掛けられてそのまま飲食店に誘われ、「バッグをデザインしてプレゼントしたい」と言われ、サイズ確認などの名目でバッグを手に取られるなどやり取りをしている間にクレジットカードを抜き取られる被害が複数寄せられている。
また同大使館は2024年12月28日(土)から2025年1月5日(日)まで休館。パスポートの有効期間に注意し、年末年始の長期休暇や急な出張の際、パスポートが失効していたり、旅行先の国が求める残存有効期間が足りずに出国できなかったりするケースが報告されているため、残存有効期間が1年未満の場合は早めの申請を検討するよう呼び掛けている。