タイのペートンターン・シナワット首相は、バンコク首都圏の電車運賃を上限20バーツに引き下げる政策を加速し、財務省と運輸省に共同検討チームの設置を指示した。ピチャイ・チュンハバジラ副首相兼財務大臣は2000~3000億バーツ規模の基金設立を計画。同政策の2025年9月開始を目指す。
クルンテープ・トゥラキットの報道によると、ペートンターン首相は15日、首相府で開かれた閣議後、運輸省と財務省に同政策の促進を指示。全線上限20バーツが実現すれば、電車の利用客が増加し、自動車による大気汚染の軽減にもなるとした。
ピチャイ副首相兼財務相は、同政策による経済的価値や、実施のための資金源について運輸省と検討すると述べた。民間企業から電車事業を買い戻すための基金は、2000~3000億バーツ規模の見込みだとした。
スリヤ・ジュンルンルアンキット副首相兼運輸大臣は、電車事業を政府が買い戻した場合、運賃価格を独自に設定できると述べた。これまでレッドラインなど一部電車で20バーツ運賃を実施した結果、利用者が50%以上増加したと指摘。大気汚染物質PM2.5の軽減に貢献できると話した。