タイ商務省が発表した貿易収支統計によると、農産物や食品の需要増加により、8月の輸出額は261億8230万ドル(9395憶2100万バーツ)で前年同月比7%増加した。増加は2カ月連続。石油関連製品・金・武器を除く実物部門は同6.6%増だった。
輸入額は同8.9%増の259憶1740万ドルで、貿易収支は2億6490万ドルの黒字。
貿易政策・戦略事務局(TPSO)のプーポン・ナイヤナパコーン局長は、主要市場のサービス部門の回復により、農産物や農工業製品の需要が伸びたと述べた。EUの経済はインフレ圧力から回復し始めており、消費者の購買力が上昇。タイ製品への需要が回復した。
また特に米国と欧州向けの船舶輸送費が低減し、輸出業者のコストが低下。価格競争力が高まった。
1~8月の輸出額は前年同期比4.2%増の1971憶9280万ドル。石油関連製品・金・武器除いた実物部門は同4.3%増。輸入額は同5%増の2035億4380万ドルで、貿易収支は63億5100万ドルの赤字。
8月の農産物・農工業製品の輸出額は、前年同月比17.4%増の47億3000万ドルで、2カ月連続で上昇した。農産物は17.5%増、農工業製品は17.1%増。生鮮・冷蔵・冷凍・乾燥果物は3カ月ぶりにプラスに転じた。1~8月では前年同期比5.6%増。
コメは前年同月比46.6%増で3カ月連続上昇。ゴムは同64.8%増、缶詰・加工魚介類は同20.5%増、ペットフードは同25.0%増、動物性・植物性油脂は同233.6%増。
一方、キャッサバ製品は同11.5%減。砂糖は同14.2%減、生鮮・冷蔵・冷凍鶏肉は同0.7%減、缶詰・加工野菜は同10.8%減少した。
工業製品の輸出額は同5.2%増の204億ドル。自動車・機器・部品(0.4%増)、コンピューター・機器・部品(74.7%増)、ゴム製品(14.9%増)、機械・機械部品(23.1%増)、化学薬品(12.5%増)、電話・機器・部品(19.8%増)、エアコン・部品(15.2%増)の輸出が拡大した。
一方、内熱機関・部品(11.2%減)、電子回路基板(33.2%減)、半導体・トランジスタ・ダイオード(34.3%減)は縮小した。
プーポン氏は、今年の輸出は1~2%増加すると予測している。