タイ工業連盟(FTI)によると、6月のタイ産業景況感指数(TISI、100以上で好感)は前月比1.3ポイント減の87.2で、24カ月ぶり低水準を記録した。減少は3カ月連続。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、FTIのクリエンクライ・ティエンヌクル会長は、国内経済は回復に苦戦していると述べた。景気回復の遅れと消費者の購買力の弱さを背景に、特に住宅・自動車部門の不良債権が増加。中小企業の資金調達も困難になっているという。
プラス要因としては、閑散期にある国内観光の促進策や、外国人旅行者誘致に向けたビザ免除措置を挙げた。特にアメリカ、アセアン、インド、中国の外需が拡大しており、バーツ安も輸出部門の好材料となっている。
企業の懸念要素は、原油価格が62.4%、国内経済が63.4%、国内の政治情勢が49.4%だった。起業家の懸念が低下した要素は、世界経済と融資金利、為替相場だった。
3カ月後予測は、前月の95.7から93.4に低下。全国最低賃金400バーツ政策が、中小企業のコスト運用への信頼性に影響した。
クリエンクライ会長は、紅海で相次ぐ商船攻撃の影響で、輸出業者は航路変更が余儀なくされており、政府はコンテナ不足と船賃高騰への支援が必要だと述べた。