戦争から逃れてタイへ入国した外国人が、バンコクやチェンマイ、プーケットなどの高級住宅地で、住宅やコンドミニアムを購入する動きが活発だ。特にミャンマーの顧客は2年前に比べて倍増している。
マティチョンの報道によると、不動産販売コンサルタント会社のエンジェル・リアル・エステート・コンサルタンシーは16日、外国人向けのコンドミニアム市場について、ロシアやウクライナなどの欧州や、中国や台湾などアジア諸国からの需要が高水準で推移していると明らかにした。
同社のサイモン取締役会長は、徴兵を逃れたいミャンマー人の購入者が急増していると述べた。中国国内の経済危機にも関わらず、中国人は現在も主要顧客で、特に政府の入国ビザ免除措置により活気が増しているという。
同氏は、外国人顧客は、第2の自宅や賃貸用として不動産を購入。特にバンコク都心や主要駅、インターナショナルスクール、ショッピングセンター、人気観光地近くの人気が高いと指摘した。
住宅やビル、ホテルなど、100~150ユニットをまとめて購入したい顧客からの問い合わせも増加。バンコクやプーケット、チェンマイの物件への需要が高く、観光業の回復から投資目的での購入が増えているという。利回りはバンコクが4~6%、チェンマイが8~11%、プーケットが8~9%。
同氏は、バンコクエリアで人気の物件は大手ブランドのコンドミニアムで、購入者の多くは中国人や台湾人だと述べた。ミャンマー人は2年間に比べて倍増。購入する物件の価格帯は100~500万バーツ級と、スクンビットやバーンナー、ラーマ9世通りなど鉄道沿線の2000~5000万バーツ級に分かれるという。台湾人は300~1000万バーツ級、中国人は500~5000万バーツ級の物件需要が高い。
ロシアやウクライナ、ブルガリアなどヨーロッパ諸国や中東諸国の購入者は、戦争から逃れてきた人が多く、プーケットの不動産が好まれている。購入物件は100~500万バーツ級のコンドミニアムや、2000万バーツ以上の長期賃貸用別荘で、人気エリアはバンタオやプーケット中心部。プーケットは人気の観光地ながら住宅価格が低いため、3県の中ではプーケット市場が最も成長する可能性があるという。
チェンマイの物件は中国人と台湾人からの需要が高く、購入物件は100~300万バーツのコンドミニアムか、300~1000万バーツの一軒家の家が多いという。