タイ商工会議所大学(UTCC)経済ビジネス予測センター(CEBF)の10日発表によると、3月の消費者信頼感指数(Consumer Confidence Index:CCI、100以上が好感)は63で、8カ月ぶりに減少に転じた。前月から0.8ポイントの微減。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、全体経済信頼感指数は前月比0.8ポイント減の56.9、就職機会信頼感指数は同0.6ポイント減の59.8、将来収入信頼感指数は1ポイント減の72.2。
同センターのタナワット会長は、消費者は今後の経済成長と回復を期待していると述べた。政府の不動産活性化策やデジタルウォレット計画が明確になり、第3・4四半期は改善を後押しすると予測した。
3月のタイ経済は、エネルギー価格や生活費の高騰、経済回復の遅れが全体を押し下げた。農産品価格は改善傾向だが、干ばつや農家への利益還元の少なさもあり、各地の景気は活性化していない。
また政府は、執行が遅れている2024年度国家予算について、今月中の支出を目指す。第1四半期の経済は1.5~2.0%増、第3・4四半期は、国家予算の支出とデジタルウォレット計画の実現により拡大する見込み。
一方、経済回復の遅れや生活費高騰、世界とタイ国内の政策金利引き上げ、ロシア・ウクライナ紛争、イスラエル・ハマス紛争の長期化がマイナス要因となっている。