タイ国政府観光庁(TAT)はこのほど、2024年の「アジアのベストレストラン50」リストに、バンコクの8件がランクインし、トップ10に3件が選ばれたと発表した。1位は東京のフランス料理店「Sezanne(セザン)」が獲得した。
同リストは、ミネラルウォーター・ブランドのサンペレグリノとアクアパンナが冠スポンサー。先月26日、韓国・ソウルで授賞式が開かれ、東京のセザンが「アジアのベストレストラン賞」を受賞した。
タイの首都バンコクからは、合計8件のレストランがリスト入り。最高位の3位にランクインしたのは、わずか14席のシェフズ・テーブルの形態で営業している「Gaggan Anand(ガガン・アナンド)」だった。
シェフのTon(トン)が率いるNusara(ヌサラー)は6位。同時に「Gin Mare Art of Hospitality Award(ジン・マーレ社 アート・オブ・ホスピタリティ賞)」も受賞した。Sühring(ズーリング)は7位で、昨年から順位を15位上げた。
11位はSorn(ソーン)。12位は昨年の「アジアのベストレストラン50」で首位だったLe Du(ル・ドゥ)。17位は昨年から順位を18位上げたPotong(ポトン)。シェフ兼オーナーのピチャヤ・“パム”・スーントンニャナキッジ氏が、本年度のアジア最優秀女性シェフの称号を手にした。
29位は「おまかせ」スタイルのタイ料理を提供するSamrub Samrub Thai(サムラブ・サムラブ・タイ)。42位はシェフ兼オーナーのチュダリー・“タム“・デブハカム氏が自宅で営業するユニークな体験型レストラン、Baan Tepa(バーン・テパ)だった。
日本からは9件がランクイン。シェフのダニエル・カルバート氏が率いるSezanne(セザン)は、東京のフォーシーズンズホテル丸の内・東京の7階に位置。高品質の日本の食材を活用し、卓越した調理技術で新鮮な解釈のフレンチ料理を提供している。
2位にランクインしたFlorilege(フロリレージュ)は、シェフの川手博康氏によるオリジナリティ溢れる、フレンチ・ジャパニーズ料理を提供。リストの常連となっているDen(傳)は8位、Narisawa(ナリサワ)は14位、Sazenka(茶禅華)は39位に入った。
東京以外の都市では、大阪のLa Cime(ラ シーム)が9位。和歌山のVilla Aida(ヴィラ アイーダ)が35位。福岡のGoh(ゴウ)が45位に初登場。京都のCenci(チェンチ)が47位に選ばれた。
またサステイナブル・レストラン賞には、バンコクのHaoma(ハオマ)が選ばれた。ハオマを率いるディーパンカー・コスラ氏は、ハイドロポニクス(土なし栽培)で独自に食材を栽培し、地元の有機農場から食材を調達するなど、地産地消や食品ロスの削減に取り組んでいる。
アジアのベスト・ペイストリー・シェフ賞は、東京のFaro(ファロ)の加藤峰子氏が受賞した。イタリアで訓練を受けた加藤氏が持つ、食を通じた人間と自然の調和・共存関係を創造する信念が評価された。
アジアのベスト50レストランアカデミーは、影響力のあるフードライターや評論家、シェフ、レストラン経営者、地域の料理の専門家など合計318人で構成し、リストの順位を決定している。