タイ国営通信ナショナル・テレコム(NT)は、南部大洪水の影響で国際通信が12時間に渡って途絶えたと明らかにした。公共通信は不安定な状態が続いており、移動式衛星通信車両を配備して接続回復を図る。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、NT取締役のサッパチャイ大佐は、ソンクラー県ハートヤイ郡での深刻な洪水で、通信塔の発電機が浸水して電力供給が絶たれたため、通信遮や国家間のデータ通信に影響が出たと報告。
データセンターやクラウドなど、国家間のデータ送信拠点である海底ケーブルの引き揚げ施設に影響が及び、12時間以上データ送信が停止した。NTは現在、転送ルートを設置して送信を復旧。だが1本のケーブルに依存しているため、通信量が集中しているという。
サッパチャイ氏は、タイのデジタルインフラの脆弱性が浮き彫りになったと延べ、タイの海底ケーブルが南部に集中し、国家間のデータ転送の8割以上が依存していると指摘。想定外の事態が発生した場合、大きな混乱が生じると話した。