高水準で推移する家計債務問題の解決に向け、タイ政府は1日、債務者の救済措置の受付を開始した。無登録の貸金業である闇金融業者への返済に苦しむ債務者を対象に、債務整理手続きを手助けする。タイラットの報道によると、5日時点で登録者は6万2030人だという。
スティポン内務次官によると、5日午後3時30分時点で、登録者は前日から7705人増加。負債総額は27億9328万バーツ。オンライン登録は5万8447件、対策センターでの対面登録は3583件だった。債権者は3万4924件。
首都圏・県別では登録者の多い順に、1位:バンコク4030件(債権者2718件、総額2億3960万バーツ)、2位:ナコンシータンマラート県2597件(債権者1536件、総額1億512万バーツ)、3位:ソンクラー県2592件(債権者1514件、総額1億3407万バーツ)、4位:ナコンラーチャシーマー県2452件(債権者1197件、総額1億1530万バーツ)、5位:チョンブリー県1557件(債権者851件、総額7860万バーツ)だった。
少ない順では、1位:メーホンソーン県78件(債権者41件、総額294万バーツ)、2位:ラノーン県124件(債権者65件、総額398万バーツ)、3位:サムットソンクラーム県176件(債権者111件、総額549万バーツ)、4位:トラート県188件(債権者75件、総額376万バーツ)、5位:シンブリー県215件(債権者119件、総額903万バーツ)だった。
一方、債権者の仕返しを恐れ、登録をためらう債務者もいる。マティチョン・オンラインの6日付報道によると、中部チャイナート県では深夜、救済措置の登録者の店舗が2人組に襲われる事件があった。店内の調理器具や棚などを壊され、店舗前の運河に投げ込まれていた。防犯カメラの映像から、ヤミ金融集団が関与しているとして、警察が捜査している。