タイ公共放送PBSなどの報道によると、7月29日午後3時頃、南部ナラーティワート県スンガイコーロック郡の花火倉庫で爆発事故が発生し、12人が死亡、121人が負傷した。バンコクポストによると、半径500メートルにわたり建物が倒壊し、家屋292軒が被害を受けた。警察は花火倉庫の所有者である夫妻に出頭を求めたが、行方不明だという。
警察の捜査で、倉庫所有者はソムポーン氏(42)と妻のピヤヌット氏(42)だと判明。警察は7月31日に夫妻の逮捕状を出したが、夫妻は27日に自宅を出て29日に南部ソンクラー県のサダオ検問所を通過し、マレーシアへ出国したという。その後、夫妻はタイに帰国したが、出頭していない。
爆発物処理チームは、爆発の規模から、倉庫内に保管されていた花火の火薬は約12.5キログラムと推定。報道によると、倉庫は地域の中心に位置し、幅15メートル、長さ30メートルの平屋建てだという。
法律上、学校や寺院、病院、遺跡などの近くで花火の保管・製造は禁止されており、倉庫は雑貨の保管用と申請されていた。夫妻は許可を得て約5カ月間運営していたが、トラック2台分ほどの花火が倉庫内に運ばれているとの目撃情報もあり、周辺住民から調査を求める通報もあった。
報道によると、夫婦は以前から花火事業を営んでおり、2016年6月頃に花火や可燃物60トンを無許可で保管・販売した容疑で逮捕され、不起訴処分となっていた。